細かいパーツが多いジオラマ制作には3Dプリンターを

一からジオラマを作る時、時間を要する作業のひとつが、細かいパーツの切り出しでしょう。
ミリ単位のズレも許されないジオラマ作りでは、細かいパーツも慎重に仕上げたいですよね。細かいパーツをいくつも作りたい時は、3Dプリンターの購入を検討してみませんか。3Dプリンターにパーツの制作を任せることで、寸法のバラつきを大きく抑えることができるからです。

自分で考えた設計通りにジオラマを作る場合、いわゆるフルスクラッチのジオラマ制作では、プラ材を何度も切って貼り付ける工程が必要になります。細かいパーツをいくつも切り出す作業は、なかなか骨が折れるものです。さらに切り出したパーツの寸法に誤差が生じた場合、制作に費やした時間が無駄になるといった可能性もあります

ジオラマ制作に3Dプリンターを用いるメリットは、同じパーツをいくつも短時間で作れることでしょう。もちろん3Dプリンターの性能によっては寸法に誤差が生じるため、手作業でパーツを研磨する必要も出てきます。しかし細かいパーツを3Dプリンターで作っている間に、手作業で別の工程に取りかかることもできるでしょう。つまり、3Dプリンターを用いることで、効率よくジオラマ制作を進めることが可能なのです。

線図

3Dプリンター特有のデメリットのひとつは、制作したパーツの表面に「積層痕」が必ず残ることです。積層痕とは、樹脂が重なった層のこと。精巧な建造物や鉄道ジオラマを制作する場合は、塗装がしやすいようにパーツを研磨する作業が必要になるでしょう。また複雑なパーツを作る時は、形状を保つために「サポート材」を使用する必要も出てきます。サポート材を使用した場合、パーツから剥がしたり、切り離したりする作業に神経を使うこともあります。

そのほか、パーツの反り返りが起こる場合もあるのが、3Dプリンターのデメリットです。樹脂が「プラットフォーム」と呼ばれる3Dプリンターの土台にうまく定着しない場合、パーツが曲がってしまいます。
3Dプリンターを購入する際は、なるべくプラットフォームの定着力が優れたものを選びましょう。また、3Dプリンターを購入する前に、3Dソフトの操作にある程度慣れておくことも大切ですね。